プレコンを使ったメタンの同位体比分析法(Oct. 17, 2008加筆)
スプリット導入と違い、全量がIRMSに届くので、必要なサンプル量が一桁は少なくて済む。そのため低濃度のメタンを分析に有用。またメタン由来のCO2を一旦トラップした後で一気に流すため、N2がサンプルに入っていても、そのピークの影響を受けない。サンプル中のCO2も除去するので、精度は理論的にはGC-Cより高いはず。
■ サンプルは以下の順序でIRMSに到達する。
- サンプルポートから導入
- ケミカルトラップ -CO2とH2Oを除去
- T1トラップ(手動で下げる) -CO2を液体窒素で液化して除去
- 燃焼管 -メタンを燃やしてCO2に変換
- T2トラップ(自動) -メタン由来のCO2を液体窒素で液化してトラップ ここまでの操作をサンプルがT2にトラップされるまでループで循環させる。
- T3トラップ(自動) -T2トラップを上げ、メタン由来のCO2を一旦追い出し、再び液体窒素でトラップする。Cryofocusといい、シャープなピークを得るために行う。
- GCへ。GCの酸化還元・還元管を通る。還元管のみ温度をあげておけばよい。
- IRMS
■ new Preconの燃焼管のre-oxidationの手順
- Chemical Trapの流出側のナットを外し、そこにpure O2のラインをユニオンで接続する。流量はプレコンの手前にあるventで測定し、ボンベのバルブで調節する。10ml min-1もあれば十分だと思われる。Heを流しっぱなしにしておく。これでChemical Trapの劣化は防げる。
- 酸化管の温度は1000℃まで上げる。そのまま一晩おけば完了。
- 流路は以下のようにしておく。バックフラッシュは行わない。
プレコンを使ってメタンの同位体比を測定する
Delta-Vのマニュアルには
Rice et al